危険な鍵の見極め方

鍵の形で思い浮かべるものは、片側がギザギザになっているものや両側がギザギザになったピンシリンダー・またはディスクシリンダーという鍵の形が多いです。ピンシリンダーやディスクシリンダーは平成13年ごろまでは関西・関東でも約7割の家庭で使用されていた鍵で、ギザギザの鍵の形は私たちにとってとても馴染み深いものなのです。ですがこのギザギザの鍵は、空き巣犯行の代名詞「ピッキング」にとても弱いものだったのです。
鍵のギザギザとシリンダーの中のタンブラーが合えば鍵が回るピンシリンダー・ディスクシリンダーの構造を理解したうえで、一つ一つの段差を探りながら短時間で鍵を開けてしまう行為をピッキングと言います。美和ロックのディスクシリンダーはピッキングに弱いという事で、ロッキングバー付きの対策が施されたU9シリンダーを平成3年から発売はしていたものの、コストの面や納期が確実で大量生産されているディスクシリンダーが採用され続けました。その結果ピッキング被害が増え、徐々にU9シリンダーやピッキングに強い鍵が取り付けられるようになったのです。
主にピッキングに弱い鍵として有名なものは、GOALのピンシリンダー(片側ギザギザ)、美和ロックディスクシリンダー(キーヘッドのロゴが縦向き)、平成13年までに生産されたU9・URシリンダーとなります。ピッキング・電動ピック・ピックガン、ドリリング、ドライバー、もぎ取りなど様々な鍵開け行為に弱く、専用の開錠工具も販売されていました。古い住宅・鍵を交換されていない場合は直ちに対策シリンダーへ鍵交換する必要があります。